マンションやビルの屋上は、建物の大切な部分を雨風から守る重要な役割を担っています。
しかし、長年の風雨にさらされることで、アスファルト防水層は徐々に劣化し、ひび割れや剥がれなどが発生してしまいます。
そのまま放置すると、雨漏りや建物の腐食につながるため、適切な時期に改修工事を行うことが重要です。
この記事では、アスファルト防水改修工事の施工工程やそのポイントについてご紹介いたします。
さらに、アスファルト防水の種類や耐用年数、劣化サイン、改修方法についても解説していきます。
ぜひこの記事を最後まで読んで、読者が改修工事に対する理解を深めてくださいね。
アスファルト防水改修工事の施工工程
1: 既存金物と立上り部のシート撤去
まず、屋上端部のパラペットあご下にある防水押え金物と立上り部の古いアスファルト防水層を撤去します。
これは、立上り部分に新しいアスファルト防水を密着させるためです。
撤去後は、コンクリート下地に付着している防水層残存物などを丁寧にケレンし、清掃を行います。
コンクリートのひび割れや欠損部は、シール材やモルタルでしっかりと補修します。
2: 下地処理
次に、平場部分は既存アスファルト防水層を清掃し、乾燥していることを確認してから、下地調整材を塗布します。
この調整材は、下地表面を平滑にするだけでなく、劣化した旧防水層の活性化を促し、再生させる機能があります。
3: アスファルト防水シートの貼り付け
平場には、アスファルト防水シートを2層貼り付けます。
1層目は、下地に部分的に接着するシートを使用します。
これにより、絶縁層となり、防水層下からの湿気を脱気筒から逃がすことができるようになります。
1層目のシートは、常温で施工が可能で、水下側から水上側へ貼り付けます。
シーリング材は、防水シートと金物との隙間を埋めるために使用されます。
4: 仕上塗料塗り
最後に、アスファルト防水シートの表面に仕上塗料を塗布します。
この塗料は、防水層を保護し、紫外線や雨風による劣化を防ぐ役割を果たします。
各工程では、安全管理や品質管理が非常に重要です。
例えば、シートの貼り付け工程では、隙間や気泡ができないよう慎重に貼り付ける必要があります。
また、工事中は防水層の保護のため、風雨や高温・低温などの天候条件に配慮し、最適なタイミングで施工を進めます。
下地処理では、防水性能を高めるために細部まで清掃と補修を徹底し、剥がれや劣化の原因を防ぎます。
また、作業現場の安全確保も重要であり、高所作業における落下防止や作業者の安全対策にも十分配慮することが必要です。
こうした丁寧な施工と安全管理により、アスファルト防水層の長期的な耐久性が確保されます。
アスファルト防水の種類と改修方法
1: アスファルト防水の種類
アスファルト防水は、アスファルトシートと溶解したアスファルトを層にして防水層を形成する方法で、古くから使われている工法です。
現在では、ビルやRC造の屋上(陸屋根)によく用いられています。
2: アスファルト防水の耐用年数
アスファルト防水の耐用年数は、環境や立地によって異なりますが、一般的には15~20年と言われています。
適切なメンテナンスを行うことで、耐用年数を延ばすことができます。
3: アスファルト防水の劣化サイン
アスファルト防水が劣化すると、次のようなサインが現れます。
・亀裂・ひび割れ
・目地の剥がれ
・植物(雑草)や苔の生長
・保護コンクリートの浮き・剥がれ
これらのサインを見つけた場合は、アスファルト防水層の劣化が進んでおり、早急に改修工事を行う必要があります。
4: アスファルト防水の改修方法
アスファルト防水の改修方法は、劣化の程度や建物の構造によって異なります。
主な改修方法には、以下のものがあります。
・部分補修:劣化している部分のみを補修する方法
・重ね貼り:既存のアスファルト防水層の上に新しい防水層を重ねて貼り付ける方法
・全面撤去:既存のアスファルト防水層をすべて撤去し、新しい防水層を施工する方法
アスファルト防水改修工事の業者の選び方
アスファルト防水改修工事は、専門知識と技術が必要なため、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
業者を選ぶ際には、以下のポイントを参考にしましょう。
・実績:過去の施工実績が豊富で、信頼できる業者を選びましょう。
・技術力:アスファルト防水の専門知識と技術を持っている業者を選びましょう。
・対応:丁寧な説明や対応をしてくれる業者を選びましょう。
まとめ
アスファルト防水改修工事は、建物の寿命を延ばし、雨漏りを防ぐために必要な工事です。
この記事では、アスファルト防水改修工事の施工工程、アスファルト防水の種類と耐用年数、劣化サイン、改修方法、業者選びのポイントなどを解説しました。
アスファルト防水改修工事を検討している際は、これらの情報を参考に、適切な時期に改修工事を行い、建物を長く安心して使用できるようにしましょう。
〒599-8233
大阪府堺市中区大野芝町225-3
072-234-6525
HP
https://kabushikigaisya-izumi.com
メールアドレス
izumi-tosou@zeus.eonet.ne.jp